昨日、3月2日に東京大学で「体験型ゲーム×学び ワークショップ」を開催いたしました。
現在、明日から開催されるデジタルゲーム学会に向けて移動中です。
とりあえず、私の笑顔で良い会だったことはお察し頂けるかと思います(笑)
本ワークショップは、NPO法人Educe Technologiesの研究ユニットである、
"Ludix Lab"の主催で行われました。
Ludix Lab Facebookページ
https://www.facebook.com/LudixLab
大学生・人材育成関係者・謎作家の方など幅広い属性の方にご参加頂きました。
ご参加頂きました皆様、誠にありがとうございました。
このワークショップを開催する経緯はいくつかあったのですが、
私自身が昨年に一度、体験型ゲームに参加した時に、
この仕組みを上手く使えば何か良い学びの形を作れるかも知れない…と感じたことです。
ちょうどその頃に、産業能率大学の橋本先生に体験型ゲーム制作をやらないかというお声かけを頂きまして、
アドバイスをさせて頂いたのが、「別れの教室」のというゲームでした。
このゲームがこれまでの類似のゲームと異なっている点は2つあります。
1つはジグソーメソッドという「学習理論」に基づいて内部の活動を設計してあること、
2つめは、活動の全てをストーリーに位置づけるということです。
1つめのジグソーメソッドに関しては、私が説明するよりも良くまとまったページをご覧いただければと思いますが、
一言で言えば、学習者がそれぞれ単元の中の1部を「ピースをとして学び」それを持ち帰って、
協力しながら1つの大きな単元を完成させるという手法です。
この手法によって、「参加者それぞれに自分が詳しい情報」が生まれ、
より協調的な問題解決が行われます。
(「得意な俺がやっちゃうぜ!」の減少)
2つめの活動をストーリーに位置づけるは、
多くの体験型の謎解きゲームでは、
「よく分からないけど爆破を阻止するために数独を解かねばならない…」とか、
ゲーム終了後に「なんだかよく分からない人が、突然出てきて、全ての謎の解説をし始める…」
ということがあります。
「1時間、プレイヤーをその世界に浸かったままにさせる」というのが、
今回のゲームのねらいでした。
ゲームの様子は、三田くんを中心とした橋本研の撮影チームが作成した、
リフレクションムービーに記録され、ゲームのエンディングムービー/スタッフロールと一緒に上映されて、感動的でした。
(これを作ってくれただけでも、来た甲斐があったという参加者の方もいらっしゃいました)
おそらく、説明無しでは「何を言ってんのかさっぱり…」になるかと思いますが、
私が当日「体験型ゲーム×学び」の周辺理論として話した内容のスライドを掲載します。
詳しくは述べませんが、私が今回一番意識をしたのは、
「物語の参加者」としての、「プレイヤー」です。
「物語の中で実際の身体を持った存在として振る舞う」という特性は、
「体験型ゲーム」を学びに使う際に大きな武器になると考えます。
(ナラティブ/創造的模倣/インプロ/ロールプレイ…などが理論背景として考えられますね)
余談ですが物語に関しては、最近読んだ「のめりこませる技術」に影響を受けています。
Amazon のめりこませる技術
最後にまとめですが、私がもし自分で作るとしたら
「パズルが一切存在しない」「真正な活動が盛り込まれた」「演劇のような」
ゲームを作ると思います。
この熱が熱いうちに、なにかやりたいですね。